何年か前にネットの記事で岡田英弘の名前を見た。
現在の中国共産党のナンバー2(習近平の右腕らしい)王岐山という人が岡田英弘を高く評価しているんだとか。
王岐山イチオシの日本人歴史学者:日経ビジネスオンライン(アーカイブ)
「…去年、岡田英弘の歴史書を読みました。そのあとで、私はこの人物の傾向と立ち位置を理解しました。彼は日本の伝統的な史学に対し懐疑を示し、日本史学界から“蔑視派”と呼ばれています。彼は第三世代(白鳥庫吉、和田清につぐ?)の“掌門人(学派のトップ)”です。モンゴル史、ヨーロッパと中国の間の地域に対するミクロ的な調査が素晴らしく、民族言語学に対しても非常に深い技術と知識をもっており、とくに語根学に長けています。彼は1931年生まれで、91年に発表した本で、史学界で名を成しました。これは彼が初めてマクロな視点で書いた本で、それまではミクロ視点の研究をやっていたのです。私はまずミクロ視点で研究してこそ、ミクロからマクロ視点に昇華できるのだと思います。大量のミクロ研究が基礎にあってまさにマクロ的にできるのです」…
ここで書かれている1991年に発表した本が、今はちくま学芸文庫に入っている『世界史の誕生』。
世界史の誕生─モンゴルの発展と伝統 (ちくま文庫) | 岡田 英弘 |本 | 通販 | Amazon