カテゴリー: アニメ

〈物語〉シリーズ完走

元々は輪るピングドラムの劇場版が上映されないので代わりに観始めた。
超長期シリーズなのでなんとなく放送時にリズムに合わせたかったのと観終わるのがもったいなかったので半年くらいかけてちょっとずつ消化してたけどついに終わってしまった。面白かった。想像上のカタルシス。

元々は2010年代の大作をさらっときたいなってモチベの一貫だったんだけど、本当に見所が多かった。時代の雰囲気を感じさせる一方で他とは一線を画した独自性があったり、古さを感じさせる一方で現代に繋がる部分もあったり。
シャフトってまどかマギカの頃は覇権スタジオ一番手くらいの勢いあったのにその後なんとなく影薄くなったなと思ってたけど、良くも悪くもこれに出会ってしまったのが決定的だったんだな。

内容的にはまず何よりライトノベル原作で足掛け10年話数で100話という長さが圧倒的で、それも最初から全体の構成が決まっているというより多分書き続けているうちに構想がどんどん膨らんでいったように見えるので、こういうのをフル映像化したのはさすがに凄い。原作は触れてないけど物語モチーフには西尾維新成分だけでなくシャフトや新房監督のエッセンスもかなり入ってるだろうなと思った。

大まかな構成としてはラノベテンプレのヒロイン攻略に従ったファーストシーズン、視点がそれぞれの女の子に変わるセカンドシーズン、それを経て阿良々木くん本人にスポットが当たるファイナルシーズン。それこそ西尾維新的ダジャレセンスだけど結果的には源氏物語の現代版みたいになったんじゃないかな。1人の男の子と様々の女の子たちのお話。

それとアニメーション的に各セクションに切り分けても出色の部分が。ぽよよんろっくこと渡辺明夫のキャラデザに拠った人体の作画だったり、今の時代かなり珍しいと思われるハイクラスの声優の揃え方だったり。内容的にもほぼ喋り合いで進む話だし声優の力相当大きかったな。
演出も正直シャフト節って基本しょうもないよなと思ってるけどファイナルシーズンの頃にはかなり冴え渡った緊張感のある画面になっていて感心しながら観てた。

あとはやっぱり音楽か、staple staple・帰り道・ambivalent world・恋愛サーキュレーション・sugar sweet nightmareは昔から聴いてたのでなんとなく本編も観たかったのも結構大きい理由だったかな。
ファイナルシーズンまで観てもやっぱりこの5曲は頭1つ抜けていいなと思ったけどそれでもファイナルシーズンの忍野扇(CV:水橋かおり)によるdark cherry mysteryは本当に良かった。この曲を聴くために100話くらい観たのかもしれないと思えるほどの圧倒的カタルシス。

本当に楽しかった。本当に観終わるのがもったいなかった。まだいくらでも書けるし語れる気がする。そして恐ろしいことに原作はまだ全然続いてるみたい。


やばい

本当にずとまよばっかり聴いてたり観たりしてる。













 

 


天気の子

なんかずるずる観るタイミング逃し続けてて茶々入れるつもりでテレビで観たけど存外面白かった。君の名はより全然好き。
セカイ系のルート選択システムを踏襲しててラストで女の子を救って東京が沈没するってのだけ知ってたけど、もう1個大人と少年の対立が含まれるレイヤーがあってあーみんなこれのこと言ってたのかーと思った。

実質的な主人公は帆高くんとライターの須賀の2人で、たぶん村上春樹のツイン主人公システムに則っている。帆高くんは少年期の誇大妄想(吉本隆明は共同幻想論で入眠状態と書いていた)、須賀は成熟した現実主義の大人をそれぞれ表象していて、制作当時の40代の新海監督も投影されてたりするのかな。
劇中で起こる超能力や超常現象のほとんどは帆高と陽菜の視点だけで見える幻覚に近い(グラスリップもこれ)。帆高の決意とは関係なくただの異常気象で東京は沈む。大人の客観的視点から見れば。それでもそういう客観的事実とはべつに主観的な真理は確固として存在していて、それを想起した人は涙を流す。神話的時間みたいに。

 


今期アニメとスパスタとリエラ

今月は調子悪いなりに結構アニメに時間割いたかな。
放送中だった中だとなんと言っても群青のファンファーレが良かった。本物のアニメ。
他はネットでTo LOVEるの美柑の話題を見た直後に流してた回で妹出てきたので縁を感じてカッコウの許嫁も観たけどこれは妹が最大の見どころだった。

過去作だと化物語を一旦ストップして(なぜ観てるかというとピングドラム劇場版がやってないのでその代わり)、新世界よりを終わりまで、東のエデンをテレビ版が終わるところまで、後はラブライブスーパースターを観た。
虹ヶ咲2期は何回か流し見してたんだけどあーちょっとアイドルものやラブライブの2期にありがちな鬼門に苦戦してそうだなという印象だったのでもし観るならもうしばらく寝かせてからかな。

そんな流れで視聴したスパスタだったんだけどまあ、前半は良かったけど後半急に引っかかる部分が多くなるという良くも悪くもこの座組で予想できる感じだったな。とはいえ抑えとくだけで意味のあるくらい存在感のあるタイトルだし、部分部分で見れば見どころは多くて良かった。キャラは全員すごい好き。

そして何より意外だったのが、曲が良かったこと。

いかにもアイドルアイドルした感じにキラキラさせすぎてないし、最近のアニソンっぽい意識高すぎる感じも抑えてるが非常に好み。ノスタルジックな香りがただよう。NHKアニメってのが結構強く出てる気がする。

EDテーマとクーカーのこれが一番好きかな。
ふらっと軽率にライブ行きたいタイプの音楽なんだけどそんなの一番許されるわけないグループなんだよね。


新世界より

相変わらず具合わり~とか言いながらなんとなく観始めたけど滅法面白かった。

覚えていることと言えば作画が微妙だったこととラストくらいだったけど再見すると見どころは多かった。
イマイチな部分は概ね一般文芸のアニメ化ってこと自体の難しさに起因してると感じたけどそれでもこの類の企画だと相当頑張ってるしきちんと作られてると思った。全体的にストーリーテリングが非常に巧みかつ物語のスケールが大きくて貴志祐介って大作家なんだなぁと認識を新たにした。

当時24才だった種田梨沙さんの演技も感じるものが多かった。


劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト

とにかく精神面のコンディションが悪いので結局上映最終日まで先延ばししてしまったけどなんとか観た、観れてよかった……。

スタァライトは2018年に舞台#1再演→アニメ→舞台#2と(あと翌年のオケコン)ドハマリしててその年に結構燃え尽きちゃったのでしばらく熱心には追ってなかったんだけど、どうにかついてこられてよかった。まさかスタァライトがこんな締め方をするとは想像もしてなかった。

物語の始まりは99期生の卒業直前。みんなそれぞれに進路を決めているけど、華恋だけが白紙のままでいる。
これは舞台版#2の華恋ともほぼ共通している(舞台#2はアニメの最終話ラストシーンから幕が上がり、スタァライトロスで燃え尽きている華恋から始まる)。しかし、舞台版では物語がライバル校青嵐との戦いに滑り込んだため、華恋自身の問題は事実上持ち越された。
映画では再びこれがスタァライトロスで燃え尽きて進路未定のままになっている華恋として主題化される。

そして、これは本当にビックリしたんだけど、その回答を出すために今度のレヴュースタァライトが選んだのは、「舞台の外」。すなわち文字通り舞台スタァライトにケリをつけ、9人が卒業し、次の舞台(=卒業後の進路)へ向かわせること。つまり、今回のレヴュースタァライトのテーマは、現実。

まさかスタァライトがこんなやり口を取るなんて思わなかった。自分の中で少女☆歌劇レヴュースタァライトという作品は「舞台の上」という空間に特権的な位置を与えていて、地下劇場というバーチャルな空間を使ってクリエイターが思う存分やりたい放題する作品だった。

その転換をはっきり示しているのが冒頭(ロンドロンドロンドの最後もあった?っけ?)の流血を伴う演出。皆殺しのレビューでは舞台上の演技のはずが本当に流血するという虚構と現実の境目が破れる描写がなされ、クライマックスでは華恋が事実上ほんとうに死ぬという衝撃的なシーンすら描かれている。

よって、オーディションに代わる今回の舞台「ワイルドスクリーンバロック」(元ネタがあるらしいけどまだ調べてない)は、虚構的な舞台と、現実すなわち楽屋オチのごとく観客をどっちらけにさせる舞台裏の空間を行ったり来たりする。ひかりVSまひるのように「役に入っていない」子がいるのもそのため。
ワイルドスクリーンバロックが開幕するのが地下鉄、それも一瞬地上に出る路線というのもたぶん象徴的で、テレビシリーズの地下劇場を引き継ぎながら半分はリアルな現実であるという新たなルールに支配されていることを示唆している。
あるいはTVシリーズが地下の深層に潜るほど物語が核心に近づくという垂直的な方向性に変わり、電車という水平方向の運動が対置されているのかもしれない。

そして、この半分舞台半分現実のレビューはそのコンセプトに対応するように、舞台上の強者も変わっている。
今回は舞台上の「演技」に変わり、それぞれの本能や裸の姿がフィーチャーされる。よりいっそう自分をさらけ出し、本能や衝動を剥き出しにした者が勝つ。純那ちゃんの借り物の言葉を捨てるシーンや、天童真矢の虚飾を泥臭い闘争心で破り捨てるクロディーヌが典型的。今回のクロちゃんめちゃくちゃ好きですね、TVシリーズで不遇だったのもあって。

8人がレヴューによってケリをつける一方で、華恋の進展は物語のちょいちょい挿入される過去編によって描かれる。スタァライトで燃え尽きていて、ひかりちゃんに存在意義を求めるしかなくなっている華恋にとって必要だったのは、自分自身がここまで登ってきた舞台への想いや衝動を思い出すこと。
だから、久しぶりのひかりちゃんとの再会で拒絶され、舞台少女として死んでしまった華恋を再び蘇らせるのは、過去のそれぞれの自分。
そして再生産というこの作品の代名詞で華恋は再び生まれ変わり、ひかりちゃんとの関係性が更新されることで華恋もまた卒業を迎える。

そして、物語はこの9人が演じていた「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」という舞台にケリがつく、という壮大な楽屋オチによってすべてに終止符が打たれる。スタァライトをもっと観たいと願っていた観客=キリン=コンテンツが続くための燃料も燃え尽きて消える。ブシロードのコンテンツでこんなのありかよ。

すさまじい劇場版だった。テレビシリーズがパーフェクトに綺麗にまとめきった作品だったのでもうおまけのお祭りくらいに考えてたけど、その終わった物語を完膚なきまでに美しく爆破していった。


【試聴動画】TVアニメ「現実主義勇者の王国再建記」第3話挿入歌「Give a reason」/ジュナ・ドーマ(CV:上田麗奈)




なんで?


GHOST IN THE SHELLを観る

先月一度も使わなかったdアニを解約したら案の定アニメ観る気になってきたので手持ちの円盤から選んだ。

やっぱりいつまで経ってもすごいな~タイムレスな名作ってこういうものを言うんだな。