三岸好太郎・節子とキース・ヘリング

先月から今月にかけて美術館に行ってた。まとめて2つ分。

北海道近代美術館という札幌の中心部にある大型の美術館のそばに、分館のように三岸好太郎美術館という単体の作家のための美術館がある。たぶん初めて行った。
三岸好太郎は戦前・大正時代に活躍した北海道出身の洋画家で、31才の若さで夭逝した。この美術館はその三岸好太郎のコレクションをもとに設立されたもの。
行ったときにやっていたのは好太郎の妻であり自身も洋画家である三岸節子との二人展。

三岸好太郎の作品はほぼ全キャリアを網羅した回顧展。31才で亡くなっているので活動期間は10年にも満たないはずだがスタイルがめまぐるしく変わっていた。初期の荒っぽい塗りから抽象絵画のようになり、さらにシュルレアリスムのようになる。この後も生きていたらまた変わっていたんだろう。

三岸節子は日本の洋画界における女性画家の第一人者であり神のような人であるらしい。1999年で94歳で没するまで創作を続けた。そもそも好太郎の作品も散逸していたのを節子が収集したことでこの美術館ができたという。やばいね。

作品はどれも非常にエネルギッシュだった。画題はオーソドックスな風景画や室内画が多く、奇抜な絵を描いているわけでないんだけど、とにかく力いっぱい力を込めて描いてるのが伝わるような絵だった。サイズの大きいものも多かった。節子も埼玉県に個人美術館があるらしい。

そこから借りてきたらしい最晩年の桜の絵が圧倒的にすごかった。撮影OKだったから撮ったよ。

日本における桜はただ美しいだけじゃなく、生と死の両方を司っているモチーフでもある。
それにしたってこんなに荒々しい桜の絵は見たことない。正直言うとこの日も体調悪くて半分くらい座ってたけどこの絵はそれを吹っ飛ばすくらい強烈だった。芸術の効用を感じた。

次は芸術の森美術館のキース・ヘリング。すべて撮影OK。

街中から離れた南区真駒内近くの山の中にある。

キース・ヘリングは昔から好き。アートへの目覚めだったかもしれない。そういえばヘリングも31才で死んでたな。
今回の展覧会は山梨県の中村キース・ヘリング美術館から中心的に借りてきたよう。
一般的なポップアイコンのイメージだけでなく、ダークで過激な作品が半分くらい占めていて面白かった。

古代の呪術的な表現に傾倒していた時期もあったらしい。

ウィリアム・バロウズとの共作(上がバロウズの詩)。

立体作も多くて面白かった。

最後に配置されていたのがブループリントという初期の作品を再び再制作した連作で、これが一番印象深かった。UFOやピラミッドが出てくる中で、お決まりの犬や赤ん坊やポップな人間たちが暴力的だったり性的だったりする謎めいた行動を取っていく漫画みたいな絵。