『経験論と主体性』2章

YUKIの新譜が出た。一昨年行ったライブがものすごく感動的だったので楽しみにしてた。

『経験論と主体性』2章は。ドゥルーズによるヒュームの社会思想論。わりに読みやすい。

ヒュームは社会契約説の闘争状態に反対し、人間はその本性(=自然)に「共感」の能力が備わっており、それが社会の基礎になるとする。しかし共感はそれだけでは個々の好み、快/不快にとどまり、さらに一般性を獲得することはない。そこで人為的な社会制度が要求される。これは、ヒューム哲学における情念/知性の二元論にそれぞれ対応している。

そして、その社会制度がヒューム流の「制度」となる。法が否定性の原理なのに対して、制度は肯定性の原理。人間が自然的な欲望(情念)を成就させるために存在するのが制度(知性)である。反ヘーゲルのドゥルーズらしい論考。というかこの段階でもうアンチ・オイディプスに通じる構想はあったんだね。

個人的に興味を惹かれるのはドゥルーズがふつう「反省」と訳されるリフレクションという語に「反射・拡張・矯正」といった多義的な意味合いを与えていること。これはこのあいだまで読んでいた心理学でも「リフレクション(内省)」として発達・臨床心理で重視されている概念として紹介されていた。