2度目のYUKIライブ。aikoと並んで最近またにわかに関心が高まってる歌手の一人。もうエッチな40代歌手のコンサートしか行きたくない。
この少女性と母性が混在する感じは唯一無二。ていうか帰って調べるまで年齢ほとんど気にしてなかったけど来年で50才かよ……。
YUKIをまた聴き始めたのは2019年に地元のホールのスケジュール一覧に名前があったのを見かけた瞬間ビビッと来てチケットを取ったのがきっかけ。
このtrance/formeツアーがとにかく圧倒的なパフォーマンスであんまり良かったので次のツアーも行こうと決めてた。
一時期のYUKIは喉のコンディションをかなり落としていたらしいけど、近年はばりばりに声が出ている。シャウトやフェイク入れまくり。ジュディマリを引きずってた若い頃より技術や円熟味で出てきていて今のほうが上手いんじゃないかとすら思う。
今回のライブは開演後の1曲目を完全に暗転させてしばらく姿が見えないまま歌っていたけどあまりに上手すぎて一瞬CD音源流してるのかと疑ったくらい。
いわゆる独自の世界観を持っているタイプのアーティストだけど、ライブもまたステージングや演出にそれが現れていてこれが非常に良い。独特な形状のセットが組まれた上にカーペットやソファのような家具や小物が配置されていて、客席からだとYUKIがドールハウスの中のお人形さんみたいに見える。今回は前回にも増してセットや転換が作り込まれていた。MCもフリートーク半分台本半分くらいで演劇みたいな作り。ほとんど行かないけど洋楽アーティストっぽいライブかもしれない。
助成金事業?で今回のツアーのダイジェストがもう上がってるんだけど、映像だとこのステージングの印象があんまり伝わらないのが惜しい。
昨今の情勢はやはりというかミュージシャンみたいな職業の人には影響を与えるみたいで、YUKIみたいな特にマスを対象としたセルフイメージに気を使っていそうな人でも去年はアルバムの制作がストップしているうちに自分から歌いたいという欲求が沸き起こってきたという話をしていたのが印象深かった。「セラピー」という単語がぽろっと出てきてたのが特に印象的。みんな自分自身を見つめ直す機会になってるんだろうな。多かれ少なかれ。
あんまりそういう聴き方してなかったけどやっぱりTerminalもこの時代の空気が反映されてるんだな、と思う。
いやしかし良かった。相変わらずメンタルも体調も悪いし実生活もなんもかも全部やめたくなるようなことばっかり起こってんだけどなんかシンプルに元気もらえた。
コロナ体制での会場規制対策でかアンコールなしの2時間きっかりで終了と短めだったのがちょっとだけ残念(JOYやランデヴーみたいな定番曲は流れで入るとこになんとか入れた感があった)。
来年はソロ活動20周年らしいけどそのアニバーサーリーライブとかやってくれないかな。