2019年から始めるTokyo 7th シスターズ

6thライブのあとに書いたガイド記事。たしか初めて書いたナナシスの長めの文章。もう今は全然当てはまってないことばっかりになってしまったけどそのまま残しました。後半にあったユニット紹介はサブスク解禁時の記事と被ってるのでカット。


そういえば長いことナナシスやってるけど正面切って書いたことなかったな、と思ってそろそろ書いてみてもいいかなと書き始めてみました。

1つ大きい理由はああこのコンテンツマジでアニメやらずに終わりやがりそうだなと思えてきたからです。私見ですがもし発表あるとすれば5thライブじゃないかと思ってた。それに仮にアニメ化するとしても、この作品の性格上、アニマスのような一般的なアニメとして出してくるかは疑問でもあります。まだまだ間に合うよ。

さて、輝かしいテン年代を駆け抜けてきたみなさんであれば、周りにも1人くらい若い頃は臭くてきたねえライブハウスにしか通っていなかったのにある時期突然アイドルだの声優だのに転び出した奴に心当たりがあるであろう。私もそのひとりです。

そのような経緯でデレステもやったしミリオンライブもやった、その他諸々10個くらいアイドルソシャゲやった末に最終的にいまだに継続してるのがこれです。

そういう感じの前置きでやっていこうと思います。

今から始めるメリット

ゲームが遊びやすくなった

昔はかなり作りの古いソシャゲでしたが、2017年末にリニューアルされてかなり遊びやすくなりました。現在はそれなりにちゃんと遊べるクオリティのスマホ音ゲーです。スクフェスとかデレステとかバンドリとかやったことのある人ならほぼ直感的に迷うことはないと思います。

昔一度やった人の中には、スカウトパート(なんか左右から人が行き交ってる画面をひたすら連打するやつ)をやらされて「正気か?」と思ってアンインストールした人がおられるかもしれないが、あれもう跡形もなく消滅したのでもう1回インストールしてみてください。頼むよ。

コンテンツが軌道に乗った

ソーシャルゲームの永遠の命題として、いつサービス終了するかもわからん零細コンテンツに金出しとれんわというのがありますが、5年続いたし長いスパンでの予告が多くなってきたので多分もうそろそろ心配しなくて良さそうな雰囲気です。多分。多分…

リリースペースが早くなった

かつては世間一般で言われるところの虚無期間がとてつもなく長いコンテンツでしたが、去年あたりからまあまあ改善されてきました。持ち曲もかなりのキャラクターに行き渡りました。

まだ片手間にいける

言っても大手の供給ペースに比べればまだまだゆったりしているので、ちょっと尖ったの触ってみたいという人から、作業用BGMのプレイリストを充実させたいくらい人まで軽率に触れてみてほしい。

作品の特徴

近未来を舞台にした世界観

アイドルゲーとしては後発なのもあって、王道青春アイドルものとはっきりした差異のある様々な尖った味付けがなされています。

ぱっと目につくのは近未来の東京を舞台にした世界観と、ビビッドな色使いのスタイリッシュなデザイン。

これだけだと単にデザインがオシャレなだけのアイマスの二番煎じに見えるかもしれませんが、物語が進んでいくとこの舞台設定が作品のテーマに関わる大きな意味を持っていることが明かされます。

強い作家性

総監督という役職についている茂木伸太郎という人がなんでもやります。だいたい元アイマスの石原Pのような名物プロデューサーみたいなもんですが、本人が直接手がける範囲が異常に広いのがナナシスの特徴の1つです。

まず音楽に対しての造詣の深さとこだわりの強さが突出しています。全曲のうち9割以上の作詞をやっていて、勝負曲を自分で作曲したりもします。DTMだかバンドだかをやっていた経験があり、作曲家に細かく意図を伝えられてエンジニアリング工程にも関わっている(各種インタビューからの推定)ので楽曲のクオリティと統一性が担保されています。

次にストーリー。ナナシスははっきりと始まりと終わりのある物語で、結末はもう決まっていて茂木以外誰も知らないと昔から明言されていました(そして最近それが想像以上に壮大な構想だったことが明らかになってきた)。

そしてビジュアル面の監修や映像作品のコンテ(本人が直接切る)、脚本、ライブの構成や演出(演者や演出に直接指示を出すことが多く、ライブの時はいつもPA席にいる)など本当に何から何までやります。このため作品の統一感は極度なまでに徹底されています。

このような性格のため、アイドルものでありながら(通俗的な意味での)箱推しが目立つコンテンツです。実際はみんな自分の贔屓キャラやユニットを持っていますが、それでも前提としてナナシスという作品のカラーや思想や物語が好きという人が多いと思います。

楽曲とライブ

このコンテンツの代名詞とも言える言葉が「曲がいい」です。

前述した通り、きわめて音楽好きな人がやっているコンテンツです。毎回ライブの開演前BGMでは、90~00年代に青春を音楽に捧げたかつてのロックキッズたちが完全に笑顔になるような選曲がされています。

曲の良さは売れっ子作曲家がちょくちょく書いてくれているというのももちろんありますが、ここの強みはどのようなコンポーザーに発注しても必ず「ナナシスの音」になるようにコントロールされている点にあります。

ライブも毎回衣装のクオリティや構成、演出の作り込みが光ります。特に二次元アイドルもののライブで、大きな会場の空気をすべて作品の世界観に変えることにかけては、ここの右に出るものはいないと思う。関心が深まったらぜひライブBlu-rayも視聴してみてほしい。

普通の音楽ライブとしてみても毎回アホみたいにスケール大きくて楽しい。3rd以降はすべて生バンドで毎回3時間30曲以上、それも休憩なしのノンストップでやります。水分と体力作りが必須です。ちなみに直近の5thライブは4時間半で37曲でした。完全に正気じゃなかった。

アイドルと人間

ここまでだとなんかオシャレでスタイリッシュなアイドルものってだけに見えるかもしれませんが、ここが何年もやってこれたのはこれらの特徴のさらに深くの魂の部分に、しっかりナナシスの哲学とでも言えるようなものが刻印されているからです。はっきり言って俺はここ何年かでナナシスより感情を震わされたり本気で泣かされたものはないよ。

ナナシスはスマホゲーのアイドル育成ゲームでありながら、ADVゲームパートにかなりのリソースが割かれています。このストーリーをやりたいのが先にあって、媒体として選ばれたのがアイドル育成ゲームだった、と言ってもいいくらいに。

テキストはどれもかなりボリュームがあり、シリアスで、堅めです。キャラが曇る展開もあるし、時間が経つごとにキャラクターが成長したり心理面が変化し、関係性も変わります。私も最初は曲はいいけどゲームが雑みたいな認識だったけど、考えを改めたのは第一部の完結編「EPISODE.4U」でした。こんなチープなスマホゲーでここまで芯の通った物語をやるコンテンツがあるとは思いもしてなかった(当時はまだFGOのような重厚なシナリオをやっているソシャゲはほとんどなかった)。そして最新エピソード「AXiS」はスマホゲーADVパートの限界に挑戦するような、もはや何と戦ってるのかよくわからないような地点まで到達した。

物語の内容について1つだけ触れるとすれば、この作品のキーフレーズの1つに「人間」というのがあります。 ナナシスが初期から一貫させている思想を私なりに理解した表現で言うと、「アイドルより人間の方が大きい」あるいは「アイドルより人間である方が価値が高い」ということです。

このアイドルと人間を巡る問いかけがTokyo 7th シスターズという作品の大きな主題になっています。もちろんこの「アイドル」「人間」が意図しているところが入り組んでいるわけですが、それを書くと2万字くらい必要になるので別の機会にします。